絵本紹介『どれもみんーなアントニオ!』

子どもと絵本を結ぶVol.177にて絵本紹介させていただきました。

目次

『どれもみんーなアントニオ!』

スザンナ・マッティアンジェリ 文
マリアキアラ・ディ・ジョルジョ 絵
ふくやまよしこ 訳
関口英子 監修
春陽堂書店

自分の中のアントニオを見つけて

アントニオってすごいんだ。ひとりでいるときは、ただの男の子だけど……。パパとママといると息子になる。おばあちゃんといると孫になる。学校では生徒になる。宇宙から見ると地球人になる。内側を人に見せるのは好きじゃない、外側から見られるほうが好きなんだ……。

アントニオは、いろんな「じぶん」を持っていて、語り手である「ぼく」がアントニオの多様な姿を観察し、その変化を温かく見守る視点で描かれています。 イタリア語の絵本がふくやまよしこさんの翻訳で二〇二〇年一〇月に出版されました。 スザンナ・マッティアンジェリさんの文章は、子どもの自由な発想と繊細な思考や感情を生き生きと描き出します。マリアキアラ・ディ・ジョルジョさんのイラストは、鮮やかな色使いと、細部まで丁寧に描かれたキャラクターたちの表情やしぐさが特徴です。これらが組み合わさり、子どもたちの無限の可能性が感じられ、大人の心にもまっすぐに届きます。

私自身、俳優として、人前で演じたり、人の心に触れるような瞬間が好きです。でも同じくらい、一人で静かに本を読んだり、音楽を聴きながらぼーっとしたり、心の中をゆっくり整理する時間も、私にとっては大切です。いろんな〈わたし〉がいることに、ふと戸惑うことがありました。どれが「ほんとうの自分」なんだろうって。本書は、「どれもほんとうのあなたなんだよ」と、やさしく教えてくれました。人と関わることで得られる喜びや学び、一人でいることで深まる自己理解や創造性。どちらも私にとって欠かせない要素であり、両方を大切にすることで、より豊かな人生を送ることができると感じます。

ページをめくるたびに登場する、いろんなアントニオに自分を重ねて、あたたかな気持ちになります。自分自身の多様な側面を再認識し、どんな自分も受け入れ、愛することの大切さを改めて感じました。ぜひ手に取って、自分の中のアントニオを見つけてみてはいかがでしょうか。

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