大阪教育新聞12月号「子どもと絵本を結ぶ」VOL.163で『サンタクロースっているんでしょうか?』を紹介させていただきました。クリスマスシーズンに読みたくなる絵本ってたくさんありますよね。何度も読みたくなる絵本です🎅
『サンタクロースっているんでしょうか?』
社説 ニューヨーク・サン新聞
訳 中村妙子/絵 東逸子
偕成社
「サンタはいますか」と聞かれたらどう答える?
バージニアのお友達に「サンタクロースなんていないんだ」という子がいました。そこでバージニアはパパに聞きました。パパは「サン新聞に、問い合わせてごらん」と言うので、バージニアはサン新聞社に「サンタクロースって、ほんとうにいるんでしょうか?」という内容の手紙を出しました……。
一八九七年、バージニア・オハンロンという八才の少女が「サンタクロースって、ほんとうにいるんでしょうか?」という手紙をニューヨーク・サン新聞社に出しました。同社の記者フランシス・チャーチが、この手紙に対しての返事を一日で書き上げ、社説に掲載しました。その社説が絵本になったのが本書です。
子どもの素朴な質問に対して、目に見えるものしか信じないさびしさ、目に見えないものの確かさ、人間の知恵と愛やまごころの大切さを語っています。真実を確実に伝えるのが記者の仕事ですが、当時の編集長はフランシス・チャーチのことを回想録で「人間生活のあらゆる面について、ふかい洞察力とするどい感受性をそなえた人物だった」と書いたように、豊かな想像力と愛に溢れた人物だったのでしょう。
少女だったバージニアは成長して、教職に就いたことがあとがきに書かれています。この手紙と新聞記事がバージニアの人生に影響を与えたのは言うまでもありません。世界的に有名になったこのお話は、百年以上たった今も、クリスマスの時期に語り継がれています。
十二月になると、街中はクリスマスの曲が流れ、店頭にはクリスマスのディスプレイが並びます。クリスマスのことを考えるだけで、心が躍ります。この時期は、誰もが学校でクラスメイトたちとサンタさんの話題になったことがあるのではないでしょうか。私は二年程前にクリスマスプレゼントでこの絵本をいただき、本書のことを知りました。寒い季節に心温まるお話なので、かつては子どもだった大人にも読んでいただきたい一冊です。


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